アルミ青銅とは?
アルミ青銅とは? ― 強度・耐食性を兼ね備えた高性能銅合金
アルミ青銅の紹介
アルミ青銅(Aluminium Bronze)は、銅とアルミニウム(Al)をベースに、鉄(Fe)・ニッケル(Ni)・マンガン(Mn)を添加して、強度・耐食性・耐摩耗性を高めた高性能銅合金です。
特に、海水環境や摩耗環境において優れた性能を発揮し、船舶部品・建機部品など、高い耐久性と強度安定性が求められる用途で広く使用されています。
また、アルミ青銅は表面に緻密な酸化皮膜を形成し、ステンレス鋼に匹敵する耐食性を有することから、海洋構造物や化学プラント分野でも信頼性の高い素材として利用されています。

アルミ青銅の一般的な特徴
高強度・高硬度
一般的な青銅に比べて引張強度・硬度が高く、耐荷重性・耐衝撃性に優れる。
高荷重のかかる産業機械や構造材にも適用可能。
高荷重のかかる産業機械や構造材にも適用可能。
優れた耐食性
海水・酸性環境・湿気に強く、長期使用でも腐食しにくい。
ステンレス鋼に匹敵する防食性能を持ち、海洋用途にも最適。
ステンレス鋼に匹敵する防食性能を持ち、海洋用途にも最適。
耐摩耗性・耐疲労性
摩擦による摩耗が少なく、高摩擦の環境下で長期間安定した動作が可能。
主な用途
- 船舶・海洋機器部品(プロペラ、スクリュー、舵機構、海水ポンプ、プラットフォーム構造 等)
- バルブ・ポンプ・流体制御部品(ポンプ軸受、バルブ、油圧機器部品、配管接続部 等)
- 産業機械・重機部品(クレーンや掘削機の軸受、摺動スリーブ、ウォームギア 等)
- 一般産業機械(製紙用ロール、プランジャー 等)
JIS規格に基づく代表的なアルミ青銅材(鋳造材)
| 材料記号 | 特徴 |
|---|---|
|
CAC701C(AlBC1C)
CAC701(AlBC1)
|
アルミニウムを8〜10%含有、鉄・ニッケル・マンガン少量含有し高い強度と耐食性、耐摩耗性能を発揮する。 |
|
CAC702C(AlBC2C) |
当社標準在庫材。CAC701に比べ鉄とニッケルを多く含有し、強度・耐摩耗性・耐海水性が向上。但し、伸びは低下する。 |
|
CAC703C(AlBC3C) |
当社標準在庫材。CAC702に比べ、さらに鉄とニッケル多く含有させ強度・硬度、耐食性、耐摩耗性をアップさせている。 耐衝撃性にも優れ、重荷重部品用途に最適。 |
| CAC704(AlBC4) | マンガンの成分量が多く(7~15%)、CAC703からさらに硬度、耐力を高めた材質。但し耐食性はCAC703と比べ劣る。 |
製造と供給形態
Jマテ.カッパープロダクツでは、用途や形状に合わせて多様な鋳造方法を採用しています。
| 連続鋳造材 | 棒・パイプの標準在庫材以外は受注生産対応となります。 |
|---|---|
| 遠心鋳造材 | 健全な外周組織が得られ、パイプ形状に最適です。1点からの製作が可能です。 |
寸法や在庫サイズについては、各材質の詳細ページにてご案内しています。