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青銅とは?

青銅とは? ― 銅合金の中で最もバランスに優れた素材

青銅の紹介

青銅(Bronze)は、銅(Cu)にスズ(Sn)を主成分として加えた合金で、古代から現代に至るまで人類の発展と共に歩んできた代表的な銅合金の金属材料です。
紀元前の昔より貨幣・器具・彫刻などに利用されてきました。「青銅器」という言葉にも象徴されるように、過去から現代まで優れた加工性と耐久性が高く評価されてきました。
現代の工業分野においても、青銅は 強度・耐食性・耐摩耗性・被削性のバランスに優れています。
水道部品、摺動部品、軸受、バルブ、ポンプ、船舶機器など、幅広い産業で利用されています。
青銅の紹介

青銅の一般的な特徴

耐食性に優れる

水や湿気、塩水などに強く、緑青皮膜が腐食を防止しています。屋外や海水環境にも適用可能です。

耐摩耗性と摺動性

スズ、鉛の効果により摩耗が少なく、軸受材・摺動材としても活躍。

被削性が良好

鋳造後の機械加工がしやすい。精密部品の量産にも対応。

鋳造性が高い

複雑形状の鋳物や中空品なども製造しやすく、多品種少量生産にも適する。

寸法安定性

熱膨張が比較的小さく、精密加工後も変形が少ない。

主な用途

  • 水道・配管関連部品(ナット・継手・止水バルブ・水道メーター 等)
  • 一般産業機械部品(摺動部品・軸受・ライナーリング・ポンプ・バルブシートリング・油圧部品・舶用リング・減速機部品・工作機械部品 等)
  • 工芸品向け(文化財・装飾品・機械模型などの造形用途 等)

JIS規格に基づく代表的な青銅材(鋳造材)

材料記号 特徴
CAC401C(BC1C)
CAC401(BC1)
青銅の中で最も亜鉛量が高く、鋳造性及び被削性が良い。
CAC402C(BC2C)
CAC402(BC2)
CAC406に比べて、錫の含有が多く、耐圧性、耐摩耗性及び耐食性がよく、かつ引張強さ及び伸びもよい。鉛浸出量は少ない。
CAC403C(BC3C)
CAC403(BC3)
CAC406に比べて、耐圧性、耐摩耗性、引張強さ及び伸びがよく、かつ耐食性がCAC402よりもよい。鉛浸出量は少ない。
CAC406C(BC6C)
CAC406(BC6)
耐圧性、耐摩耗性、被削性及び鋳造性の特性バランスに優れる。
CAC407C(BC7C)
CAC407(BC7)
耐圧性及び耐摩耗性が良い。引張強さ及び伸びがCAC406よりも良い。被削性はCAC406より劣る。
CAC408C
CAC408
CAC406の低鉛組成の青銅でCAC406と同等の引張強さ、伸び、耐摩耗性、耐食性及び耐圧性をもつが、被削性は劣る。
CAC411C
CAC411
硫化物を分散させた青銅で、鉛浸出量はほとんどない。CAC406より赤みを帯びている。CAC406に比べて、引張強さ及び伸びは同等であるが、厚肉鋳物の耐圧性はよい。被削性はCAC406より劣る。

製造と供給形態

Jマテ.カッパープロダクツでは、用途や形状に合わせて多様な鋳造方法を採用しています。

連続鋳造材 丸棒・パイプ・板・六角棒など、高寸法精度・高品質な長尺材。外径10~300mmまで対応しています。
CAC406Cは多くの在庫サイズを取り揃えております。CAC406C以外は受注生産対応になります。
遠心鋳造材 健全な外周組織が得られ、パイプ形状に最適です。1点から製作可能です。

寸法や在庫サイズについては、各材質の詳細ページにてご案内しています。

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