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鉛青銅とは?

青銅とは? ― なじみ性・耐焼付き性を備えた摺動部材向け銅合金

青銅の紹介

鉛青銅(Lead Bronze)は、青銅(銅+スズ)に鉛(Pb)を添加した合金で、なじみ性・耐焼付き性・加工性を高めた摺動部品向けの銅合金です。

鉛が金属組織内で微細に分散することで、自己潤滑性を発揮し、油やグリースの供給が少ない環境下でも滑らかな動作を実現します。
そのため、軸受・ブッシュ・摺動部品といった摩擦が発生する機構部で広く使用されています。

また、耐摩耗性・耐食性・寸法安定性にも優れており、主に一般産業機械・建設機械など、過酷な使用条件下でも長寿命を実現する信頼性の高い材料です。

青銅の一般的な特徴

優れた潤滑性(自己潤滑性)

鉛の分散効果によりなじみ性能がアップ、金属同士の摩擦を軽減。
油やグリースが少ない条件でもスムーズな摺動を維持。

高い耐摩耗性と長寿命化

摩耗の発生を抑え、高速回転・荷重のかかる環境でも安定した耐焼付き性能を発揮。
軸受・摺動部品の寿命延長に寄与。

優れた耐食性

水・油・化学薬品などに強く、海水や油圧機器でも長期使用が可能。
腐食環境下での信頼性が高い。

高い鋳造性と加工性

複雑形状の鋳物製造が容易で、精密部品にも適用できる。
機械加工性にも優れ、高精度仕上げが可能。

寸法安定性が良好

熱変形が少なく、連続稼働環境でも寸法変化を抑制。

主な用途

  • 軸受・ブッシュ・摺動部品(産業用ベアリング、ブッシュ、スライド部、クランクメタル、スリーブ、ウォームギア 等
  • ポンプ・バルブ・油圧機器部品(ポンプ軸受、バルブ摺動部、油圧機器ブッシュ、バルブプレート、シリンダブロック  等
  • 産業機械・建設機械部品(クレーン・掘削機の可動部、重機構造部、ピストンリング、スライドガイド部 等)
     

JIS規格に基づく代表的な鉛青銅材(鋳造材)

材料記号 特徴
CAC602(LBC2)
鉛含有量が少なめ(4~6%)で、鉛独特の潤滑性や加工性は抑えめとなるも基本性能(鋳造性、摺動性、耐摩耗性)は確保されている。
CAC603C(LBC3C)
CAC603(LBC3)
自己潤滑性と耐焼付き性を兼ね備えた標準グレード。
鉛含有量がやや高く(9~11%)、自己潤滑性(なじみ性)と耐焼付き性、加工性を向上。
油膜が切れやすい環境下でも焼付きにくく、安定した摺動性を発揮。
面圧の高い軸受けに適し、長時間稼働する機械部品や油圧機器に最適。
CAC604C(LBC4C)
CAC604(LBC4)
鉛含有量が14~16%と高く、加工性やなじみ性をさらに高めた特徴を有している。
高回転・高圧環境下でも変形が少なく、安定した性能を維持。
CAC605C(LBC5C)
CAC605(LBC5)
鉛含有量は16~22%で、摺動性能や加工性能を最大化したい用途に用いられる。
高回転・低荷重の摺動部に使用され、安定した潤滑性を維持。

製造と供給形態

Jマテ.カッパープロダクツでは、用途や形状に合わせて多様な鋳造方法を採用しています。

連続鋳造材 丸棒・パイプ・板など、高寸法精度・高品質な長尺材。外径20~300mmまで対応しています。
(受注生産対応)
遠心鋳造材 健全な外周組織が得られ、パイプ形状に最適です。1点から製作可能です。

寸法や在庫サイズについては、各材質の詳細ページにてご案内しています。

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