CAC406C (BC6C)
CAC406C(青銅)
CAC406C(青銅)は、強度・耐摩耗性・加工性・耐食性のバランスに優れた、まさに「金属の優等生」とも呼べる銅合金です。
水道用ナットや継手、摺動部品、軸受など幅広い分野で活用されており、鋳造性と被削性を兼ね備えることで、設計・調達において高い信頼を獲得しています。
水道用ナットや継手、摺動部品、軸受など幅広い分野で活用されており、鋳造性と被削性を兼ね備えることで、設計・調達において高い信頼を獲得しています。

CAC406Cの概要
| JIS規格分類 | 青銅連続鋳造鋳物6種 (記号:CAC406C 旧記号:BC6C) |
|---|---|
| 合金系統 | Cu-Sn-Zn-Pb系 |
| 特徴 | 耐圧性、耐摩耗性、被削性及び鋳造性がよい。 |
強度・硬さ・延性のバランスに優れた万能合金です。
材質特性
下記の特性により、CAC406Cは耐久性と加工性の両立を実現した合金といえます。
耐食性に優れる
水や湿気、塩水環境でも劣化しにくく、緑青皮膜が形成されることで内部腐食を防止。流水によるエロージョン・コロージョンにも強い。
耐摩耗性・摺動性
スズ・鉛成分が潤滑作用を示し、摩耗を低減。軸受材として理想的。
被削性が良好
加工しやすく、量産部品にも対応可能。
鋳造性が高い
融点差が大きく冷却管理が容易なため、複雑形状や多品種少量生産に適する。
材質特性(JIS規格値)
| 項目 | 規格値 |
|---|---|
| 引張強さ (Tensile strength) |
≥245 N/mm² |
| ブリネル硬さ (Brinell hardness HBW) |
- |
| 伸び (Elongation) |
≥15 % |
| 密度 (Density) |
約 8.95 g/cm³ |
化学成分(代表値:JIS BC6C / UNS C83600 相当) 質量%
| 銅 (Cu) | 錫 (Sn) | 鉛(Pb) | 亜鉛 (Zn) | アルミ (Al) |
リン(P) | ニッケル (Ni) |
鉄(Fe) | アンチモン (Sb) |
シリコン (Si) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 83.0〜87.0 | 4.0〜6.0 | 4.0〜6.0 | 4.0〜6.0 | 0.01min | 0.5min | 1.0min | 0.3min | 0.2min | 0.01min |
製造と供給形態
連続鋳造材
寸法精度が高い長尺材、または鋳造ままの素材として供給。丸棒・パイプ・六角棒・八角棒などが一般的。
遠心鋳造材
中子を使わずパイプ形状を製作可能。遠心力により不純物が内径側に集まり、外径部が健全な組織となる。少量生産や特殊形状にも対応可能。
主な用途
- バルブ、ポンプ部品
- 給水用具・給水管用各種部品、水道用資機材
- 軸受、一般機械部品
- 景観鋳物、美術鋳物 など
CAC406C 取り扱いサイズ(外径呼称)
| 丸棒 | φ 10.0 〜 φ 300.0 |
|---|---|
| 丸菅(パイプ) | φ 16.0 〜 φ 300.0 |
| 6角棒 | H22.0~H83.0 |
| 6角パイプ | H22.0~H83.0 |
上記は外径呼称のみの集計となります。
詳細な一覧(形状×外径すべての組み合わせ)は、カタログダウンロードから可能です。新しいウィンドウで開きます



