ニュースリリース

Jマテ.カッパープロダクツと長岡工業高等専門学校が 外観検査工程の自働化に向け AIシステム開発の共同プロジェクトを開始!

DX2022年10月20日

Jマテ.カッパープロダクツ株式会社
代表取締役社長 山本耕治

Jマテ.カッパープロダクツ株式会社(本社:新潟県上越市、社長:山本 耕治、以下「当社」)は独立行政法人国立高等専門学校機構長岡工業高等専門学校(所在地:新潟県長岡市、校長:小林 幸夫、以下「長岡高専」)と共同プロジェクトによる、外観検査工程の自働化を可能とするAIシステム開発を2022年10月14日より開始することをお知らせ致します。

 

■背景について

少子高齢化による労働人口の低下に伴い、物づくりの現場は人材確保に苦慮しており、大企業以上に当社を含む多くの中小企業は人材不足問題に直面しております。特に製造業の人材不足は年々深刻さを増し、効率的な業務プロセスへのシフトやDX化の必要性が出てきております。

このような課題に対し加工における外観検査については、投資による費用対効果が少なく付加価値を生みにくい業務であり、外観検査の自働化の着手、実現については長年の経営課題となっております。

本共同プロジェクトでは、当社の課題解決に向けた技術議論を重ね、さらに製造業の人材確保に対する未来への危機感や、将来の地域の発展を担う未来のAIエンジニア育成の機会の重要性についても共有・共感し、長岡高専と共同でAIシステム開発プロジェクトを開始することとなりました。

 

■外観検査用AIシステム開発プロジェクトについて

今回の外観検査用AIシステム開発プロジェクトは、今まで人がおこなっていた外観検査での異常の有無の判定をAIにて判定する事のできるシステムの開発が対象となります。

当社では毎月約400種、90万個の水道関連部品を生産しており全ての加工品に対して人による外観目視検査が実施されております。

このような作業の効率化に向けて、部品の不適合項目をAIで認識、記憶させ蓄積し合格品データと整合しないものを検出させることを構想しました。また、長岡高専と技術議論を重ね、人間が感じるものと同様の違和感(異常)から不適合発見に繋げる事のできる汎用性を持ったAIシステムを共同プロジェクトで研究開発をおこなうこととなりました。

 

今回の共同プロジェクトでは、初年度に長岡高専の酒井一樹助教によりAIシステムの土台となる部分の開発を行っていただき、現場内で収集された数々の不具合情報の識別に取り組みます。

2年目以降は長岡高専の学生も参画し、共に分析しながらAIのアップデートを繰り返しながら精度を向上させ、2024年度でのAIシステムの完成を目指します。

これにより、従来は人に頼っていた外観検査をAI自動外観検査装置に置き換え、人がより付加価値の高い作業をおこなえる環境を作り出し、現場作業者の活人化を進めて参ります。

 

【Jマテ.カッパープロダクツ株式会社 プロジェクトリーダー 山下取締役のコメント】

中小規模の企業を取り巻く厳しい環境変化に対し、持続可能な製造業を日本でおこなう事を目指し DX を推進し省人化、活人化を進めています。今回はこれまで人の経験に頼っていた外観検査に対し、技術発展が著しいAI技術を活用して固有技術を管理技術に置き換える事を目標にしています。人間が外観検査を通して不適合な物を発見する際は、視野に入った製品から何かしらの「違和感」を感じ不適合品の発見に至ります。不適合発見に至る「違和感」をキーワードとして、人間が感じるものと同様な「違和感」をAIに認識させ不適合を発見できる「汎用性」を持ったAI自動外観検査システムを長岡高専の力をかりながら産学連携の共同開発の形で作り上げたいと考えております。そして今回の産学連携を通して地域の将来を担うAI エンジニアの育成に繋げて参ります。

 

マテ.カッパープロダクツ株式会社について

Jマテ.カッパープロダクツは、循環型社会の責任ある担い手として、限られた資源の有効活用を通じ、持続可能な社会の実現に貢献する事を目標に、金属スクラップを原材料に銅合金を鋳造し、工作機械で銅合金に更なる付加価値を付けて販売しております。当社では現在、JPS(Jマテ生産方式)と名付けたプロジェクトにより業務の標準化を進めており、Jマテ.グループにおけるDXの旗振り役となるべく、BI、RPAツール・AI-OCRや各種ITツールを用いたDXを推進し、創出した余力を「人でなければできない付加価値を持った仕事」に充て、活人化を実現していきます。


【会社概要】

Jマテ.カッパープロダクツ株式会社

・設立:2005年4月1日

・本社所在地:新潟県上越市大潟区土底浜2024-1

・代表者名:代表取締役社長 山本 耕治

・URL:https://www.jcp.joemate.co.jp/

・事業内容:銅合金連続鋳造品・遠心鋳造品・押出品の製造加工販売、

銅合金地金の製造販売、上水道配管部品、産業機械部品 


独立行政法人国立高等専門学校機構長岡工業高等専門学校

・設立:1962年04月01日

・所在地:新潟県長岡市西片貝町888番地

・校   長:小林幸夫

・URL:https://www.nagaoka-ct.ac.jp/