記事公開日
【ロボカッパー】銅建値・市況アップデート(2026/10/12~2026/10/16)
.png)
はじめに
こんにちは、Jマテ.ロボカッパーです。こんにちは、Jマテ.ロボカッパーです。10月も半ばを過ぎ、新潟県内でも紅葉の便りが届く季節になりました。体調にも気をつけながら、深まる秋を楽しみましょう!
今回は2026年10月12日(月)から10月16日(金)までの銅市況を振り返ります。
先週のLME(ロンドン金属取引所)銅相場は、週初にチリ銅鉱山の供給懸念などが意識され、底堅く推移しました。しかし、週半ばには米国のインフレ指標が市場予想を上回ったことなどから下落し、週末16日(金)には小幅に反発しました。
市場では、「米国のインフレ指標と金融政策の動向」「世界的なハイテク・半導体株の下落」「チリ銅鉱山の供給懸念とストライキ回避」「原油価格やLME在庫の変化」などが、市場材料として取り上げられました。
今回は、こうした複数の材料がどのように意識されたのかを整理し、国内価格を見る際に重要となる為替や参考理論建値との関係についても確認していきます。
時事ネタと銅相場の連動:先週の動きを振り返る
まずLME銅3カ月物は、週初12日(月)から13日(火)にかけてチリ銅鉱山の操業リスクなどが意識され、1万4,600ドル台を中心とした値動きとなりました。
14日(水)は取引時間中に一時1万4,700ドルまで上昇しましたが、米CPI(消費者物価指数)の発表後に反落しました。15日(木)には一時1万4,256ドルまで下落し、同日の価格は1万4,347ドルとなりました。週末16日(金)は米国の金利据え置き観測などが意識されるなかで反発し、1万4,407.50ドルまで値を戻しました。
また、LME現先差(Cash-3M)は、現物価格が3カ月先価格を上回るバックワーデーション(現先逆ザヤ)が続きました。12日に約174ドルだった逆ザヤは15日に約74ドルまで縮小しましたが、16日には約89ドルへ再び拡大しました。こうした動きは現物の需給状況を読み取る材料の一つですが、現先差だけで供給不足や需給緩和を断定することはできません。
10月16日時点のLME銅価格や為替水準をもとにした当社整理の参考理論建値は、TTS 1ドル=159.0円の為替を使用した場合、キロ2,390円程度となりました。
なお、この数値は正式に公表された国内銅建値ではなく、参考値です。海外相場と国内の円換算価格では、為替や価格の基準時点によって値動きに違いが生じるため、それぞれの推移を確認してください。
政治・政策関連、世界経済の動向と金利・為替、在庫と銅需給の動向について
- 米国のインフレ指標と金利動向:14日発表の米9月CPIは前年同月比3.7%上昇となり、市場予想を上回りました。発表後には追加利上げ観測が強まり、米10年債利回りは一時5.3%台へ上昇しました。15日発表の9月PPI(生産者物価指数)も前年同月比6.3%上昇となり、インフレの根強さが注目されました。一方、15日はハイテク株売りに伴う債券への資金移動などが報じられ、長期金利は低下しました。 インフレ指標、政策金利をめぐる市場の観測、長期金利の動きは、分けて確認することが重要です
- 米国株式市場とハイテク関連株:AI投資にかかる費用や資金調達への懸念に、米国の追加利上げ観測が重なり、AI・半導体関連株に売りが広がりました。 銅市場でも、こうした株安と金融引き締めへの警戒が相場の下落材料として取り上げられました。AI関連インフラ向けの需要拡大が期待されてきた銅にとって、関連企業の投資動向も注目点となっています。
- チリ銅鉱山の動向:チリのCentinela(センチネラ)銅山では、10月7日からストライキが始まり、13日に労使交渉が再開されました。一方、El Teniente(エルテニエンテ)銅山では11日に地滑り等の事故が発生し、一部操業が停止されました。また、世界最大級の生産量を誇るEscondida(エスコンディーダ)銅山では、14日に監督職労働組合と会社側が暫定合意し、ストライキが回避されたと報じられました。これらはそれぞれ異なる鉱山での出来事ですが、週内は、事故やストライキによる供給への懸念と、交渉進展による懸念の後退が、それぞれ市場材料として取り上げられました。
- 中東情勢と原油価格:中東の緊張激化による原油供給への懸念が広がるなか、16日の米WTI原油先物は前日比約3.5%高の1バレル=101.41ドルで取引を終えました。 また、15日公表の米エネルギー情報局(EIA)統計では、戦略石油備蓄を除く米商業原油在庫が、10月9日までの1週間に860万バレル減少しました。 原油市場では供給への懸念と在庫減少が重なり、エネルギー価格の上昇は、米国の物価や金融政策を見極めるうえでも注目点となりました。
- LME銅在庫と銘柄別の動き:LME銅在庫は、12日の23万1,275トンから16日の22万5,425トンへ減少しました。16日は前日比でも1,175トン減となりました。 一方、亜鉛在庫は12日の13万2,850トンから14日の14万4,125トンへ増加しました。 同じ非鉄金属でも、銅では在庫減少、亜鉛では在庫増加と、異なる動きがみられました。
まとめ
先週のLME銅相場は、米国のインフレ指標や金融政策をめぐる見方、ドル相場、ハイテク関連株の動向などが意識される一方、チリ銅鉱山の供給懸念やストライキ回避、LME在庫の変化も注目され、週半ばから下落し、週末には小幅に反発しました。特に14日から16日にかけては、金融市場の動きと銅の供給・在庫に関する情報が、それぞれ市場材料として取り上げられました。
建値を見る際は「海外相場」「為替」「現先スプレッド」「在庫推移」「鉱山動向」「国内建値」を分けて確認することが重要です。調達や営業では、参考理論建値と正式な国内銅建値の違いや、使用する価格・為替の基準時点にも注意が必要です。今後も現場目線で役立つ情報をお届けしていきます!
※本稿は市場動向を整理したものであり、将来の相場や実際の取引価格を保証するものではありません。