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【ロボカッパー】銅建値・市況アップデート(2026/08/17~2026/08/21)
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はじめに
こんにちは!Jマテ.ロボカッパーです。
8月も後半に入り、上越市では謙信公祭など地域の催しが行われる時期となりました。それでは8月17日から21日にかけての銅相場を振り返ります。
この週の銅相場は、LME指定倉庫への大規模な在庫流入や、米国の金利低下・ドル安、中東情勢を背景とした原油高など、複数の材料が交錯する展開となりました。LME銅3カ月物は1トン当たり1万4,000ドル前後を中心に上下し、価格そのものだけでなく、現物と先物の価格差が急速に縮小したことも大きな特徴です。
当社の参考値では、TTM為替158円前半~159円台後半を前提とした理論建値はキロ2,300円台前半~2,400円台前半で推移しました。それでは、先週の動きを政治・世界経済、為替、在庫、需給の面から整理していきます。
時事ネタと銅相場の連動:先週の動きを振り返る
LME銅3カ月物は、週初17日に一時1万4,396.0ドルと高値を付けましたが、その後は反落しました。18日には1万3,986.5ドルと1万4,000ドルを下回り、19日ロンドン午前には一時1万3,856.5ドルまで下落しました。
背景には、LME指定倉庫への在庫流入や米金利上昇への警戒がありました。一方、19日以降は米財務省による長期国債買い戻し枠の拡大方針が伝わり、米金利が低下すると銅相場は反発。週末21日には、ドル安や中国の景気支援姿勢も材料となり、1万4,215.5ドルまで買い戻されました。
特に注目されたのが、現物価格と先物価格の差である「スプレッド」です。
17日には、現物価格が先物価格を上回る(バックワーデーション)が約450ドルまで拡大し、一時500ドル台半ばとなる場面もありました。これは、すぐに受け渡せる銅に対する需要が強く、現物が不足しているとの見方が強まっていたことを示します。
しかし、その後LME倉庫への在庫搬入が増えると、現物不足への警戒感は後退し、週末には約60ドルまで急速に縮小しました。
政治・世界経済の動きについて
地政学面では、米国とイランの戦闘終結に向けた60日間の暫定覚書が8月17日に期限を迎えました。協議停滞への懸念やホルムズ海峡の通航不安から原油価格が上昇し、インフレ懸念や投資家心理に影響を与える材料となりました。
また、米国では精錬銅への高関税導入観測を背景として、COMEX市場へ銅在庫が集まりやすい状況が続いています。一方では、中国政府が追加の財政支援策を適時実施する方針を示したことは、中国の銅需要に対する過度な不安を和らげる材料となりました。
19日、米国では財務省が長期国債の買い戻し枠を少なくとも倍増し、1回当たりの上限を40億ドルへ引き上げる方針を発表しました。これを受け、米10年債利回りは一時4.63%台まで低下。金利低下とドル安が銅相場の反発を支える材料として意識されました。
一方、FOMC議事要旨では、高インフレが続く場合には追加利上げが必要となる可能性も示され、金利をめぐる見方は依然として不安定となっている展開です。
為替が国内価格へ与えた影響について
対象期間のドル円は、おおむね1ドル=158円台前半から159円台後半で推移しました。
米金利低下を背景にドル安が進んだ場面では、ドル建てで取引される銅を他通貨で購入する参加者にとって負担が軽くなり、銅価格を支える方向に働きました。
一方、日本国内では159円~160円前後の円安水準もみられました。円安になると、海外の銅価格が下落しても円換算した国内価格は下がりにくくなる特徴があります。
在庫と銅需給の動きについて
LME指定倉庫在庫は、17日の約20.8万トンから、20日には約24.0万トンまで増加しました。
18日には約1.6万トン、19日には約1.2万トンの純増となり、19日には出庫予定だった在庫が再び取引所で受渡し可能となる「再ワラント化」も約1.8万トン発生した報道がありました。
これにより、出庫予定在庫を示すキャンセルワラントの比率は、週初の50%超から19日には32.7%、週末には約30%まで低下していきました。市場で利用できる在庫が増えたことで、現物不足への警戒感は大きく後退しました。
ただし、今回の在庫の増加については、現物と先物の大きな価格差を利用して取引業者がLME倉庫へ銅を搬入した影響もあるとみられています。そのため、「在庫が増えた=銅の需要が弱くなった」と単純に判断することではなく注意が必要です。
供給面では、ペルーのLas Bambas銅山での一時操業停止や、チリの生産減少なども引き続き注意が必要な材料です。
まとめ
先週の銅相場は、LME指定倉庫への大規模な在庫流入によって、週初にみられた極端な現物不足への警戒が急速に和らぐ一方で、米金利低下・ドル安、中国の景気支援姿勢、中東情勢などが相場を支える展開となりました。
今回特に見ておきたいのは、銅価格そのものだけではなく背景も必要でした。
現物と先物の価格差が500ドル台から2桁台へ急縮小したことや、キャンセルワラント比率の低下によってLME市場で利用できる在庫が回復したことは、足元の需給環境を考えるうえで重要なポイントです。
海外相場、為替、在庫、現先スプレッドなどを、それぞれを一つずつ確認することで、国内銅建値がなぜ動いているのかも理解がしやすくなります。
来週も、海外相場と国内銅建値の関係を現場の目線で確認しながら、日々の業務に役立つ情報をお届けしていきます。
※本稿は市場動向を整理したものであり、実際の取引価格を保証するものではありません。