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水道メーターの見分け方― 砲金・ビスマス砲金(鉛レス砲金)・シルジン青銅を整理する ―

はじめに

水道メーターは、非鉄金属の中でも砲金系材料として使われてきた代表的な銅合金です。
そのため「水道メーター=砲金」と考えている方も多いかもしれません。
しかし現在では、水道メーターに使われる銅合金は一種類ではありません。
製造された年代や設計思想の違いにより、材料は複数に分かれています。
本記事では、水道メーターで特に混同されやすい
砲金・ビスマス砲金・シルジン青銅
この3種類について、技術的な位置づけを整理しながら、見分け方の考え方を説明します。
水道メーターに使われる銅合金の前提
水道メーターには、水と接触する部品として、耐食性や信頼性が求められます。
この条件を満たす材料として、長年採用されてきたのが砲金系の銅合金です。
一方で、時代とともに材料に求められる条件は変化してきました。
特に鉛の使用に対する規制や社会的な配慮を背景に、
従来とは異なる合金設計の材料が実用化されています。
その結果、現在の水道メーターには、次のような複数の材料が存在します。
- 砲金
- ビスマス砲金(鉛レス砲金系合金)
- シルジン青銅
まずは、それぞれの位置づけを順に整理していきます。
砲金メーターとは?

砲金は、銅を主成分とし、錫や亜鉛、鉛などを含む銅合金の総称です。
水道メーターやバルブ類では、いわゆる青銅鋳物系材料として長く使われてきました。
砲金が水道用途に適している理由としては、
鋳造しやすいこと、耐食性が比較的高いことなどが挙げられます。
また、鉛の添加によって被削性が確保されてきた側面もあります。
外観と赤みを帯びたオレンジ色をしています。スクラップでは塗料付きが多い為、注意が必要です。
ビスマス砲金、鉛レス砲金のメーターとは?
ビスマス砲金は、従来の砲金に含まれていた鉛の代替として、
ビスマスを添加した銅合金です。
外観や重量感だけで通常の砲金と見分けることは難しく刻印(Bマークなど)を確認する方法が一般的です。
水道メーターとして使われているビスマス砲金は刻印によって2種類にわけられます。
- 「B」マーク …ビスマス砲金の主流となっている刻印です

- 「B´」マーク…亜鉛が高いビスマス砲金の刻印です

シルジン青銅メーターの特徴

シルジン青銅は、銅と亜鉛を主体とする合金に、シリコンを添加した材料です。
砲金系材料と比べると、
銅含有量が低いため、色味はやや黄色または白っぽく見えることがあります。
ただし、使用環境や経年変化によって、外観だけでの判断が難しくなる場合もあり、切削面等の削り色を確認することが重要です。
シルジン青銅製の水道メーターには、
「E」や「ECO」といった刻印が入っている為、
視認による確認が重要な判断材料になります。
スクラップとしては砲金ではなく、
真鍮系材料として扱われ、評価価格も異なる点に注意が必要です。
まとめ

水道メーターに使われる銅合金は、
砲金、ビスマス砲金(鉛レス砲金)、シルジン青銅と複数存在します。
水道メーターの材質判別では、
外観色だけで判断するのは危険です。
削り色、刻印の有無など、複数の要素を組み合わせた判断が必要です。
他材種が混在していると、評価価格が変わっていくため、分別の重要性が高い材料といえます。
