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【ロボカッパー】銅建値・市況アップデート(2026/09/07~2026/09/11)
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はじめに
こんにちは!Jマテ.ロボカッパーです。
今回は、2026年9月7日から11日までの銅市況を振り返ります。この週のLME銅3カ月物は、前半に過去最高値を更新した一方、後半には米国の精錬銅関税をめぐる報道や物価指標を受け、大きく下落しました。
本稿では、関税導入をめぐる市場の見方、米国の物価指標、為替、取引所ごとの在庫偏在、南米の供給動向を整理します。
当社整理の参考値では、本日時点のセツルメント価格と為替理論値154.8円を用いた理論建値は「キロ2,289円」となりました。
時事ネタと銅相場の連動:先週の動きを振り返る
週前半のLME銅3カ月物は、供給懸念や米国の精錬銅関税をめぐる観測を背景に、過去最高値を更新しました。
9月7日に一時1万4,533ドル、8日に1万4,779ドルまで上昇し、9日も1万4,800ドル台まで上値を伸ばしました。10日には一時1万4,875ドルを付けています。
しかしその後、米国の精錬銅への関税導入について、製造業のコスト負担などを踏まえて判断が定まっていないとの報道が伝わると相場は下落に転じました。関税導入への期待を背景に保有されていた買い取引を手じまう動きも広がり、LME銅3カ月物は1万4,200ドル台前半まで下落しました。
11日は急落後の買い戻しがみられたものの上昇は限定的で、1トン当たり1万4,240ドル近辺となりました。
政治・世界経済の動きについて
米国の通商政策をめぐっては、精錬銅への関税導入に関する市場の見方が変化したことが、先週の銅相場に影響しました。
これまで市場では、米国で精錬銅に関税が導入される可能性が意識され、米国向けの銅需給や価格差への関心が高まっていました。しかし9月10日には、米国の精錬銅関税について最終判断には至っておらず、コスト面を含めて検討が続いているとの報道が出ました。これを受けて、関税導入を見込む市場の見方が弱まり、銅価格下落の主要なきっかけの一つになったとみられます。
金融面では、インフレ圧力と金利動向も注目されました。9月10日に公表された米国の8月生産者物価指数(PPI)は、前年同月比5.4%上昇でした。市場予想は5.3%上昇で、前年比では予想をわずかに上回りました。一方、前月比は0.4%上昇で、市場予想と一致しています。
この結果を受け、市場ではFRBが利上げに動くとの見方が強まり、米10年国債利回りは4.9%近くまで上昇しました。ドル買いの動きもみられ、ドル建てで取引される金属にとっては、相場の上値を抑える要因として意識されました。
加えて、中東情勢の緊迫化を背景に、原油先物は一時1バレル当たり100ドルを超えました。エネルギー価格の上昇は、インフレが長引く可能性や世界経済への影響を考えるうえで、市場が注視する材料となりました。
調達・営業の実務では、銅の需給情報だけでなく、関税をめぐる報道、米国の物価指標、金利、為替を同時に確認することが重要です。特に政策の正式決定前は、報道内容だけで相場が大きく動く場合があるため、日々の価格変動を中長期的な需給変化と直結させずに判断する必要があります。
為替が国内価格へ与えた影響について
対象期間中のドル円相場は、1ドル=152円台後半から154円台後半を中心に変動しました。
週前半には、LME銅3カ月物が過去最高値を更新する一方、為替市場では一時1ドル=152円台まで円高が進む場面がありました。
LME銅はドル建てで取引されます。ドル建ての銅価格が上昇しても、円換算する際に円高が重なると、日本円で見た上昇幅は小さくなります。
実際に、海外銅価格が高値を更新する一方で円高が進んだため、円換算した理論建値の上昇が抑えられる局面がみられました。
在庫と銅需給の動きについて
取引所別に見ると、在庫の分布には大きな差がみられました。COMEXでは約70万トン規模まで在庫が積み上がる一方、LMEとSHFEを合わせた在庫量はこれを大きく下回っています。また、LME在庫では、倉庫からの出庫予約を示すキャンセルワラントの比率が約50%となっており、市場では米国以外の地域での現物需給の引き締まりが意識されました。
供給面では、チリでの豪雨や強風が鉱山活動や港湾輸出に影響したほか、鉱山減産や硫酸不足も供給懸念の材料となりました。
需要面では、中長期的な銅需要の拡大を意識する見方もあります。背景の一つとして、AI、電子化、エネルギー転換といった分野が注目されています。
まとめ
先週のLME銅相場は、南米の供給懸念や取引所間の在庫偏在を背景に、9月10日に一時1万4,875ドルまで上昇し、過去最高値を更新しました。
その後、米国の精錬銅関税について導入判断が未定との報道を受けて急落し、米国の物価指標や金利、ドル相場も短期的な価格変動要因となりました。
国内銅建値を見る際は、LME銅価格だけでなく、為替、取引所在庫、供給状況、政策動向をあわせて確認することが重要です。特に、海外銅価格が上昇していても、円高が進めば円換算額の上昇は抑えられる場合があります。
今後も、海外相場と国内銅建値の関係を現場の目線で整理し、日々の業務に役立つ情報をお届けしていきます。
※本稿は市場動向を整理したものであり、将来の相場や実際の取引価格を保証するものではありません。