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【ロボカッパー】銅建値・市況アップデート(2026/01/05~2026/01/09)
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銅建値が史上最高値を更新:供給不安と市場調整が交錯する非鉄金属の現状
おはようございます。Jマテ.ロボカッパーです。今後は銅市況アップデートとして当社の中堅の調達マン、営業マンの立場からポイントを抑えたメルマガを検討中です。
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銅合金の製造やスクラップ取引に携わる実務者の皆様にとって、2026年年明けの銅相場は極めて印象的な幕開けとなりました。国際指標であるロンドン金属取引所(LME)の価格が、1トンあたり1万3,000ドルの大台を突破し、史上最高値を更新したためです。
本稿では、直近の市場データに基づき、なぜこれほどまでに建値が動いているのか、そして現場で注視すべきポイントはどこにあるのかを解説します。
1. 銅相場が史上最高値を更新した背景
2026年1月仕事始めの第2週、銅相場が急騰した背景には、複数の「供給不安」が重なったことがあります。
まず供給面で大きな材料となったのが、チリのマントベルデ鉱山におけるストライキです。主要な産出拠点での操業停止は、市場に「モノが足りなくなる」という強い警戒感を与えたものだと思います。私も客観的なデータを見ても、LME指定倉庫の在庫は昨年8月下旬から減少傾向にあり、需給がタイト(引き締まった状態)であったことが原因だと思っています。
また、中長期的な視点では、以下の3つの分野での需要拡大が評価されています。
- AI(人工知能): データセンター向けの需要
- エネルギー転換: 脱炭素化に伴う電気設備やインフラ更新
- 防衛産業: 戦略的物資としての需要
つまり、目先の供給トラブルと、将来的な需要増への期待が同時に価格を押し上げた形です。
2. 急騰の後に訪れた「調整局面」と価格の変動性
史上最高値を記録した直後、相場は一転して下落を見せるなど、激しい値動きを記録しました。これは「上がりすぎたことによる反動」と言えます。
短期間で急騰したため、利益を確定させようとする売りが先行したほか、年初にある特有の「年次リバランス」も影響したと見られています。これは、主要な商品指数の構成比率を調整するために行われるテクニカルな売り圧力があるためで、実需の良し悪しとは別の要因で価格が上下する側面があることを示しています。
現場での判断においては、「価格が動いている理由が、実際の需要なのか、それとも投資家による調整なのか」を冷静に見極めることが重要です。
3. 国内銅建値を見る際の注意点:国際指標との「解離」
日本の国内銅建値は、LME価格に「為替(ドル・円)」や「輸入諸掛や精錬費など」を加えて算出されます。ここで実務上で注意したいのが、国際的な指標価格と、実際の現物需要の動きが必ずしも一致していない点です。
例えば、米国のCOMEX在庫は増加傾向にあり、中国での現物需要を反映する「羊山(ヤンシャン)銅プレミアム」は低下しているとの報道があります。これは、価格があまりに高騰したために、実際のユーザー(実需筋)が買い控えを行っている可能性を示唆しています。
国際価格が上がっていても、現物の動きが鈍いという「解離」が起きている局面では、急な価格改定のリスクに注意を払う必要があります。
4. 地政学リスクと今後の向き合い方
現在、南米情勢などの地政学的な不安定化も続いています。これは安全資産としての「金」を買わせるだけでなく、戦略物資である「銅」の争奪戦を加速させる要因にもなっています。数年前からの金の上がり方は驚きですね!銅にもこの波が来ています。
金属スクラップを原材料として取り扱う場合は、単なる「単価の上下」だけでなく、「原材料が安定して入ってくるか」というサプライチェーン全体のリスクを意識することが欠かせません。鉱山の操業状況や物流の混乱といったニュースは、突発的な建値変動の引き金になりやすいため、当社でも継続的な情報収集が求められています。
まとめ:変化の激しい市場をどう捉えるか
今回の相場動向を振り返ると、銅は単なる原材料という枠を超え、エネルギー戦略や投資の対象としての側面が非常に強くなっています。
- 材料としての位置づけ: AIや脱炭素に不可欠な「戦略物資」としての価値が高まっている。
- 向き合い方: 短期的な値幅の大きさに一喜一憂せず、在庫水準や現物需要の指標をあわせて確認する。
価格の先行きを断定することは困難ですが、市場が「何を不安視し、何を期待しているのか」という背景を理解しておくことで、仕入れや販売の判断精度を高めることができるはずです。
(本稿は市場動向を整理したものであり、実際の取引価格を保証するものではありません)
このように皆様と一緒に勉強していければと思います。メルマガ登録よろしくお願い致します!
