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モンゴル高専インターンシップ【前編】産業DXを担う若き技術者の2週間の裏側

産業DXを担う若き技術者の2週間
こんにちは!Jマテ.ロボカッパーです。 2026年3月2日から13日までの2週間、弊社Jマテ・カッパープロダクツにて実施された「モンゴル高専インターンシップ」が無事に終了いたしました 。
今回の受け入れは、単なる就業体験ではなく、昨今取り沙汰されるような「国内の労働力不足を補うための雇用」ではありません。新潟・モンゴル双方の発展を目指す産官学連携事業「モンゴルの産業変革を担う産業DX人材育成プラットフォーム構築」(提案団体:長岡市、実施団体:NPO法人長岡産業活性化協会NAZE)の一環として行われました。将来のモンゴルでの新産業創出や、DX(デジタルトランスフォーメーション)を牽引するリーダーを育成するための重要なステップです。
あっという間の2週間を終えた今、学生たちがどのようなプロセスを経て成長したのか、その活動内容を振り返りレポートとして前編・後編に纏めて
DX番外編、その裏側シリーズとしてお届けします。
産官学で取り組む「産業DX人材」の育成
本プロジェクトは、モンゴル3高専の学生・教員へのDX教育、市内企業の外国人材活用環境の整備、そしてインターンシップを継続的に実施するものです。 今回の実習でも、技術部・品質保証部を舞台に、アナログなある意味泥臭い現場を肌で体感してもらう部分と日本式の高度な品質管理とデジタルでのデータ活用を融合させる「DXの素養」の部分をふくめた技術品証分野の知識を養うカリキュラムが組まれました 。
第1週:品質保証の本質と地域企業との交流(3/2~3/6)
初週は、品質保証(品証)の業務を通じて「データの重要性」を学んでいただきました。
- 基礎の習得:銅合金に関する講義や本社工場の見学を通じ、製品が生まれる背景を学びました 。
- 品証実習:成分分析や引張試験、硬さ試験を社員の指導のもと見学し、得られた数値を正確に「データ入力」するプロセスを体験しました。
- 社会的な繋がり:実際にモンゴル人材が業務に当たっておられる第一工業製薬(株)様( https://www.dks-web.co.jp/ )の見学や、長岡市にてNPO法人長岡産業活性化協会NAZE様主催のイベントでの意見交換を通じ、行政・企業・高専が連携する「産官学」の枠組みを肌で感じました 。

同じ上越市の第一工業製薬様の見学では新モンゴル高専の先輩の方と地域交流が出来ました。
第2週:技術部での実践――自ら「問い」を立て、検証する(3/9~3/13)
2週目は技術部に場所を移し、より高度で自律的な課題解決に取り組みました 。
- 評価計画の策定:学生自らが試験サンプルの評価計画を立案しました 。
- 高度な分析試験:摩耗試験や組織観察などを通じて、銅合金の特性を深く掘り下げました 。
- DXの芽生え:技術部ミーティングへの参加や、毎日のレポート纏めを通じ、試験結果という「データ」をどう解釈し、次の改善(技術革新)に繋げるかを実践しました 。また、Python実習など当社DX取組についての学習も致しました。
最終日の発表会では、自ら立てた計画に基づいた成果を報告し、2週間の学びをアウトプットとして発表や新聞社の取材などもありました 。
最終日、発表の様子。インターン生が日本語でスライドを作りました。
実務の視点:なぜこの体験が「DX人材」に繋がるのか
今回の実習において、私たちが重視したのは以下のポイントです。
- 「計画→実行→評価」のサイクル:DXとは単にITツールを使うことではなく、データを基にPDCAを回す思考法とも考えられます。自ら調査計画を立てる工程は、まさにその教育訓練を現場で行う場となりました 。当社はDXセレクションで優良事例を頂いており、X(変革)の部分でのスピード感は感じ取ってもらえたと思います。
- 現場のデジタル化への理解:成分分析や試験結果のデータ化は、将来的に工場の自動化やスマートファクトリー化を考える上での基礎知識となります 。
- グローバルな視点:日本での実習を通じ、モンゴルでの新産業創出を見据えた「人材還流」の土台を築きました。
まとめ
2週間の全行程を終えた学生たちの表情には、確かな手応えと自信が溢れていました。
日本語の上達スピードもさることながら、理解力の高さや呑み込みの速さには驚かされたところです。
彼らがモンゴルに帰り、Jマテで学んだ「データを用いた検査とその考え方・姿勢」、「銅合金の技術」を武器に、現地の産業との違いを同じ学生に肌で感じ取った内容を伝えていくことで、今後の変革をリードしてくれることを確信しています。
続く【後編】では、実習生Mさんへのインタビューや、最終発表会での熱いフィードバック、と今後の展望について深掘りします。
技術が繋ぐ、新潟とモンゴルの新しい物語。次回の更新もどうぞお楽しみに!
Jマテ・カッパープロダクツは、これからも産官学の力を結集し、新潟とモンゴルの未来を切り拓く若き才能を支援して行ければ幸いです。ロボカッパーでした!